120.jpg)
いままでに未浩が、
「あなたが体験した怖い話」ぶんか社
「読者投稿心霊体験」少年画報社
「実際にあった怖い話」
大都社
ほか
に掲載した漫画一覧とこぼれ話だよ。

心霊カウンセラー瑛覇(エバ)/Case.05-なめらすじ(後篇)」(実際にあった怖い話/1月号)'12
やはり、前後編P36くらいあると大コマ見開きが多様でき迫力が増しますね‥
今回の作品は、読者の評価も高いようです。
瑛覇さんの心霊カウンセリングが冴え渡ります!!
驚きの展開!!解決編です。
心霊カウンセラー瑛覇(エバ)
来年、次号は3月号は一回お休みです。
5月号からスタート予定です!!
ひきつづき応援よろしくお願いします。
おしらせ(11.12/17)
11/24発売!!
絶賛発売中!!
『実際にあった怖い話/1月号』(大都社)
「心霊カウンセラー瑛覇(エバ)/Case.05-なめらすじ(後篇)」
原案/瑛覇
漫画/未浩
( お近くの書店にて)
オリジナルイラスト「霊探偵04(れいし)」より
彼の探偵事務所は廃屋ビルの4Fにある‥
04(れいし)は一般的には盲目である。
目から入る情報はほとんどない。
ではなぜ日常生活に支障はなく過ごせるのか?
彼は霊視によって辺りの状況を把握し、
生体と霊体をも見極める能力を持つからである。
彼のもとには霊に関する相談は無論、
霊体などからも依頼があるという。
ちなみに彼の愛猫46(しろ)は、
猫又(ねこまた)という半妖怪で悪霊を喰らうという。
[ツミと×(バツ)]
[やみろじ]オリジナルホラーショートストーリー
「×(バツ)」
怨みをはらす人形『バツ』の利用方法4箇条。
一、人形の創作者ツミから人形を借りる。
一、殺したい人間を思う。(より明確であるほうがよい)
一、殺したい方法を人形に施す。(どんな方法でもかまわない)
一、持ち主ツミに人形を返す。(もし、すべての部位を返せない場合は本人から回収する)
注)殺したい方法を施したあと人形×(バツ)は実体化します。
やり直しは決してできませんので使用する際はよくお考えになってご利用ください。
少女ツミを呼ぶには‥まず、ツミが存在を信じること。
「×」を4つ描いたメッセージをどこかに残してください。
その怨みを察知したツミがあなたの前に現れます。
××××
第一話「落下する×(バツ)」
ボクはツミから小学2年生の香穂(かほ)ちゃんに渡された‥。
香穂ちゃんの住む団地の前のアスファルトにロウ石で描かれた、
消えかかった○×ゲームの下にくっきりと×が4つあったからだ。
それは怨みの合図‥とツミは言っていた。
香穂ちゃんと小指をからめて屈託なくツミは唄った。
「ゆびきりげんまん、うそついたら、はり千本の~ます、ゆびきった!」
ツミはボクを残し背を向け去っていった。
香穂ちゃんは、ボクを見て嫌な顔をした‥でも、いつものこと‥わかってる、
どんなにボクが醜いか‥ってことは‥青白い顔に×の傷、口は縫われており、
ずだ袋のような服をかぶせられ、腕の長さも全然違う、目は大きさの違う赤いボタンがついている。
「なんでこんな姿に作ったの?」 時々、ボクが聞くと‥
「人は醜いものを壊したくなるものだから‥
怨みをはらすにはバツの顔がとってもいいのよ」
と、いつもツミは言っていた。
桜がすべて散って梅雨に入る前の時季のこと‥
2号棟の香穂ちゃんとお隣3号棟の愛(まな)ちゃんは幼なじみでした。
その日学校が終っていつものように3号棟の前の道路で○×ゲームをしていた。
そこへ3号棟の4Fに住んでいた円井(つぶらい)さん家のお兄ちゃんがやってきた。
「愛ちゃん、おかあさんが呼んでたよ」
やさしい笑顔でいった。
香穂ちゃんは円井のお兄ちゃんが嫌いだった。
近所にいた野良ネコを団地の6Fから投げ落としたのを見たことがあったからだ。
ネコは躯を翻して着地した。一目散にその場から去っていった。
円井のお兄ちゃんは無表情でさっきネコが着地したアスファルトを見つめていた。
その一週間後にその場所に血だらけの犬の落下死体があったのだ。
香穂ちゃんは円井のお兄ちゃんの仕業だ‥とすぐ思った。
口元は笑っていても眼鏡の奥の目は笑っていない。
「さぁ、おいで」
愛ちゃんは、円井のお兄ちゃんが差し出した手をとって言った。
「香穂ちゃん、またね‥」
「うん‥」
6Fの通路を愛ちゃん家のほうへ歩いている円井のお兄ちゃんの上半身が見えた。
手摺で姿が見えない愛ちゃんを気にしているのか、下を見て何かをしゃべっていた。
香穂ちゃんも2号棟へ帰りかけた。
もう一度振り返った瞬間、見えないはずの愛ちゃんが手摺の上に抱え上げられていた。
そして、円井のお兄ちゃんは愛ちゃんを抱えていた手を離した。
スローモーションのようにゆっくりと愛ちゃんは硬く冷たいアスファルトへ引き寄せられていった。
この前、近所の飼い犬が血に染まっていたその場所に、愛ちゃんは落ちた。
骨が砕ける音とともに血液がまるで生き物のように広がっていく。
何分間そこにいただろう‥香穂ちゃんはようやく我に帰った。
涙をこらえ急いで家へ帰ろうとすると、
力強く腕を掴まれた。
円井のお兄ちゃんだった。いつの間に‥
眼鏡が反射して光っている。
「ダメだよ‥今のこと誰にも言っちゃ‥」
香穂ちゃんは震える身体をおさえるようにしてうなずいた。
「もし、しゃべったら‥香穂ちゃんも‥ぺっちゃんこだからね‥」
香穂ちゃんは溢れだす涙を振り払うように何度も何度もうなずいた。
愛ちゃんは団地の6Fから過って落下したと事故として処理された。
香穂ちゃんは怨みをはらす人形×つまりボクのことを、
亡くなった愛ちゃんから聞いていたらしい。
聞いた当時は半信半疑だったが‥自分が愛ちゃんにしてあげられることは、
これくらいしかないと思ったのだ‥とボクに話してくれた。
香穂ちゃんはボクのお腹をハサミで突き刺したあと6Fから投げ落とした。
香穂ちゃんの怨みをお腹の傷に感じながら、
ボクは起き上がった。
6Fから眺めていた香穂ちゃんは驚いていた。
人形だったボクが実体化したからだ。
その人の怨みがボクの魂となり血となり肉となる。
そして、ボクは暗闇に消えていった。
円井巧(つぶらい たくみ)は、慌てて自分のモノをしまった。
愛ちゃんを抱えて落とす瞬間の泣きじゃくる顔を思い出し、
自慰行為をしていた途中でチャイムが鳴ったので、
不機嫌にドアを開けた。
そこには、誰もいない‥通路の暗闇の奥に愛ちゃんの姿が見えたような気がした。
慌ててあとを追う。
階段を昇って追いかけると6Fの愛ちゃんの家の前で消えてしまった。
「そうだ‥この手で落としたんじゃないか‥馬鹿馬鹿しい‥」
円井が帰ろうと振り向くと‥
そこに顔に×の傷がある男が立っていた。
青白い顔は生気がなく×の傷がやけに生々しい、
大きさのちがう目は、血のように赤く暗闇に光っている。
この世の者ではない‥そんな浮き世離れした思いが円井の頭を過った。
右腕は床に着くくらい長く袖口は糸で縫われている。
その縫い目からハサミの尖った先があらわれた。
その男と円井の距離は3mはあった‥安心していた円井は驚いた。
普通に腕を伸しても届かない距離にあったはずのハサミの先が円井の腹に突き刺さったからだ。
次の瞬間、60kgはあろう円井の身体が軽々と宙に持ち上がった。
バタつかせる足の下は愛ちゃんが落ちたアスファルトが待っている。
この顔に×の傷がある男は一体何者なのか??????
答えが出ないまま円井は冷たいアスファルトに吸い込まれていった。
明け方、香穂ちゃんはけたたましいパトカーのサイレンで目を覚ました。
朝食の時、お母さんから円井のお兄ちゃんが6Fから転落死したことを告げられた。
香穂ちゃんはなるべく自然に、少し驚いて見せた。
それよりも香穂ちゃんが驚いたいたのは‥
人形に戻ったボクが香穂ちゃんの部屋にあったからだ。
愛ちゃんが亡くなった場所には花が手向けてあった。
香穂ちゃんの手にはボクが抱えられている。
いつの間にか香穂ちゃんのうしろにツミが立っていた。
香穂ちゃんは「ありがとう」といって、
お腹に穴のあいたボクをツミに返した。
すると、空から落下するものがあった。
雨がボクの醜い顔を濡らし、アスファルトに描かれた○×ゲームの跡や、
愛ちゃんの染み付いた血痕も、香穂ちゃんの悲しみも洗い流してくれるに違いない。
さらに雨脚が強くなり、空を見上げてツミがつぶやいた。
「もう、梅雨に入ったのかしら?」
ボクは思った‥雨よ‥もっと、もっと降り続けと‥。
END
[おどろ]
[龍の手]
[蚕(かいこ)]